有効求人倍率とは?読み方を間違うと危険な数字!?

有効求人倍率経済

有効求人倍率の真実を知っていますか?

 

ニュースなどで頻繁に耳にする有効求人倍率という言葉。でも正確な意味を説明するとなると、言葉に詰まりませんか。

 

 

有効求人倍率は、景気の影響を大きく受ける求人の状況を表す数字です。しかし読み間違うと困った事態に陥るかもしれません。

 

今日は【知っているようで知らない】を解消することが目的です。正しい有効求人倍率の読み方を、改めて確認しておきましょう。

 

 

・有効求人倍率とは何か

・有効求人倍率の正しい読み解き方

 

 

有効求人倍率とは?

有効求人倍率とは、仕事を探している1人あたりにどのくらいの仕事があるか、を現した数字です。有効求人倍率は、厚生労働省が毎月公式HPで発表しています。

 

有効求人倍率 = 求人件数 ÷ 仕事を探している人の数

 

有効求人倍率は1が基準値です。有効求人倍率1倍とは、仕事を探している人1人に対して1つの仕事がある状態だからです。1より小さくなると、仕事したい人の方は仕事の数より多い状態。1より大きくなれば、仕事の方が多く仕事したい人が足りていない状態です。

 

 

一般的に求人倍率の数字が大きいほど、景気がいい状態と考えられます。企業がより多くの人材を求めている状態を意味し、経済状況が活発であると考えられるためです。

 

 

最近では2018年に有効求人倍率が1.6倍を超えたのが、最も高い求人倍率でした。

 

 

有効求人倍率の落とし穴4選

しかし有効求人倍率が高いから仕事を選び放題、という訳ではありません

 

景気が良くて企業も多くの従業員を必要としているのに、おかしな話だと思いませんか。

 

その理由は4つあります。

 

・ハローワークのデータだけで算定している

・業種の選択肢は増えていない

・全国平均値と各地域ごとの有効求人倍率は大きく異なる

・業種ごとに有効求人倍率を見ると、全国平均値と大きく異なる

  

詳しく見ていきましょう。

 

 

ハローワークのデータだけで算定している

有効求人倍の算定に使われるのが、厚生労働省が管轄するハローワークのデータのみという点です。

 

具体的には、ハローワークで有効な求人件数と、ハローワークに休職している人の割合を算出しているに過ぎません。

 

 

しかし実際の転職活動においては、さまざまな求人媒体が採用されます。ハローワークを利用しないで求職活動する人もいるでしょう。現行の有効求人倍率ではこういった、決して少なくないであろうハローワークを介さない人のデータを度外視して算出されます。

 

そのため、有効求人倍率が正確に労働市場の動きを現していると判断するのは危険です。あくまで参考程度に留めるのかポイントです。

 

 

選択の自由を考慮すると現実にそぐわない

実際の就職活動では「仕事につければなんでも良い。」とは行きません。

職種、雇用の条件、通勤距離、職場の雰囲気など、検討して選択するはずです。

 

ところが最近で最も有効求人倍率が高かった時でさえ1.6倍。これでは、1人あたり2つの選択肢もない状況です。

 

求職者の誰もが条件を問わず、あてがわれた求人情報のどれでも構わないなら別でしょう。しかし全ての求職者が、きれいに分散して応募することは考えにくいのが現実です。その結果、人気のある仕事とそうではない仕事が必ず現れ、人気のある仕事では不採用になる人も出てくる事態は避けられません。

 

こうしたことから、有効求人倍率が高いから就職活動は安泰、とは言えないことが分かります。

 

 

都道府県ごとに違う

以下は、独立行政法人労働政策研究・研修機構が発表した、最新の都道府県別有効求人倍率から一部抜粋したものです。

有効求人倍率(季節調整値)
 2020年3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月2021年1月2月3月
全国1.401.301.181.121.091.051.041.041.051.051.101.091.10
北海道1.111.130.990.990.990.970.960.960.981.001.010.860.95
青森県1.091.000.910.910.930.930.920.950.970.990.960.890.97
茨城県1.481.411.391.331.281.211.201.191.201.191.261.281.32
東京都1.861.691.491.331.281.231.211.211.201.181.231.191.17
石川県1.571.491.371.251.181.141.121.121.131.141.221.261.27
長野県1.341.291.141.081.051.021.031.051.081.131.171.191.25
愛知県1.481.431.291.171.101.051.031.011.000.991.031.091.09
大阪府1.591.441.281.241.191.141.131.111.121.111.161.161.14
広島県1.731.651.531.461.361.251.201.181.171.131.201.211.25
高知県1.211.060.940.940.940.920.930.970.971.001.061.041.09
福岡県1.331.261.171.131.081.031.001.011.011.001.011.011.02
沖縄県1.010.930.780.730.700.680.670.670.680.680.710.690.69
引用抜粋元:独立行政法人労働政策・研修機構

 

 

例えば本データで最新月の2021年3月のデータでは、全国データでは有効求人倍率は1.1倍でした。しかし、一番倍率の高い県では1.32倍と全国データを大きく上回る反面、複数の県で1倍を割っています。

 

地域によって、有効求人倍率は大きく異なることがわかります。

  

職業別有効求人倍率

ハローワーク情報サイト〜ハロワのいろは〜集計のデータによれば、令和3年4月の職業別の有効求人倍率上位と下位の5つは以下でした。

 

職業別の有効求人倍率ベスト5
建設躯体工事9.13倍
土木5.58倍
採掘5.54倍
保安5.51倍
建築・土木・測量技術者5.49倍
引用元:ハローワークのいろは

 

職業別の有効求人倍率ワースト5
美術家、デザイナー等0.19倍
その他の運搬等0.21倍
一般事務0.23倍
一般事務   0.25倍
鉄道運転0.38倍
引用元:ハローワークのいろは

 

このように、業種によって求人倍率が大きく異なります。例えば一般事務を希望しても1つの仕事あたり4〜5人の求職者がいる状態です。一方建設躯体作業では、全く人が足りていません。

 

 

有効求人倍率だけでは求人市場の全て理解することはできないと分かります。

 

 

需要と供給のミスマッチを小さくすることが就活成功のカギ

有効求人倍率は1倍でも、人気が高く供給が多い業種を選択することでスムーズに行かない、といったことは往々にして発生します。人気の高い業種は競争も激しくなりますから、他の応募者と差別化を図る工夫も必要になるでしょう。

 

 

また「なんとなく事務職」では決まらなかった就職先も、自分のスキルと棚卸しして需要に応えられる業種に応募すれば、スムーズに採用が決まる可能性もあります。

 

 

就職活動も需要と供給のバランスです。自分は何を供給でき、どこに需要があるのか、じっくり考えることが大切です。

 

 

有効求人倍率の数字を鵜呑みにせず、戦略的に転職活動を進めましょう。

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